俺にもっと溺れろよ。
大好きでした
「......もぉ、どうしよ〜」
その日の夜。わたしは、頭を抱えていた。
風ちゃんには、ああ言ったものの......。
やっぱり、聞く勇気なんてわたしにはないよ......。
日が経つにつれて、気持ちも落ち着き、諦められる日が来るのかな......。
そしたら、朔先輩に聞けるかな。
このときは、こう簡単に考えていたけど......。
*
──1週間後。
「もぉ、全然忘れられないし。
むしろ、好きが増えてるんだけど......」
結局、わたしは変わらず。
......全然、気持ちに整理もつかないし、諦められる訳がなかった。
風ちゃんにも、「あんなに、好きだったのに1週間なんて短い期間で忘れるわけないでしょ」
って言われちゃったし。
「それに、無理に諦める必要なんてないのよ?
まだ、彼女かどうか聞いてないんでしょ?」
こうも言われた。
わたしが好きだと、先輩に迷惑かかるかなって思っちゃったんだもん。
それに、彼女いるかなんて、聞くのはやっぱりハードルが高すぎるよ。
朔先輩への気持ちは収まるどころか、日に日に増すばかり。