俺にもっと溺れろよ。




「......もぉ〜!」



......前のわたしよ戻ってこい!!!



だけど、現実はそうもいかなくて。



......でも、ずっとはくよくよしてられない。


風ちゃんは、わたしの為に授業を抜け出してまで、応援してくれたんだもん。


その思いを無駄にしちゃいけないよね。



「......よし!!」



神様、朔先輩、風ちゃん。

あと、1週間だけ下さい。


そしたら、朔先輩とちゃんと話す。

朔先輩からも自分からも、もう逃げない。


これ以上、風ちゃんと朔先輩に迷惑かけられないしね。


最後にしっかり自分の気持ち伝えよう。


そして、もしあの日一緒にいた人が朔先輩の彼女なら、諦めよう。


恋愛感情なんてない先輩と後輩に戻ろう。



「......がんばれ、わたし」



......嫌だな。


また、涙が出てくる。


でも、今日で泣くのは最後にしよう。気持ち伝えた日は抜きでね。




「......好き」



大好きだよ、先輩。


最後は、とびっきりの笑顔で伝えよう。

......わたしらしくね。



そうして、涙が止まる頃には、わたしはもう眠りについてしまっていた。




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