俺にもっと溺れろよ。










────次の日。



「わあぁ、間に合った!」


目覚ましかけるの忘れてたわたしは、案の定寝坊した。

そして、全速力で学校に向かって、ギリギリで今教室に着いたところだ。



「桃花〜おはよう!


危なかったね〜!」



走りすぎて、息するのが苦しい。

......フウゥと深呼吸する。



「ふ、風ちゃんおはよう〜!


寝坊しちゃったの〜」



ほんとに、遅刻寸前で危なかったんだから。


......え?風ちゃん、なんかニヤニヤしてない。



「桃花、先週よりも少しだけ元気出たみたいで良かった」


「え?」


「なんか、そう見えたから」


風ちゃんは、ほんとに凄いな。

わたしのことはなんでもお見通しだ。



「あのね、風ちゃん!

わたし、あと1週間したらちゃんと朔先輩に聞くし、ちゃんと自分の気持ちも最後に言うって決めたんだ」



風ちゃんにだけは、このこと伝えておこう。



「桃花が、決めたことだから何も言わないよ。


あとは、桃花次第!頑張ってね」



......わたし次第か。


どんな結果になろうとも、前を向けたらそれでいい。



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