俺にもっと溺れろよ。
我慢できない 朔side.





結局、昼休みが終わってしまい、今は授業中。

まぁ、サボりってこと。

でも、誤解がとけたのに離れるなんて普通無理だろ。


「......ほんとにわたし夢見てるみたいです」



......可愛い

彼女の言葉にすぐにそう思ってしまう。

俺は今、彼女を後ろから座って抱きしめている状態。


可愛いなんて、今まで誰に対してもあまり思ってこなかったのに。

彼女の前になると語彙力がなくなってしまう。

こんなの、俺らしくなさすぎるのに。


こんな風になったのは、きっと。



「......えへへ、でも夢じゃないんですね」




この目の前の南桃花が原因。


振り返り、俺の方を見て笑う。


......あぁ、もう。その顔は反則。


グッと心にきたものがあって、今すぐにでも理性が切れてしまいそうだ......。


拳に力を入れ、このままキスしてしまいそうなのを必死に堪える。


もう、2回キスしたけどここは頑張って耐えよう。

しっかりと、ペースは彼女に合わせていきたい。

......まぁ、こんな可愛い彼女を前にして、これから俺の理性が持つかどうかは分からないけど。


ゆっくり......もっと俺だけでいっぱいになって。


やっと、誤解が解けて手に入ったんだ。





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