俺にもっと溺れろよ。




とうとう文化祭の準備が始まる──。


初めての文化祭。


朔先輩は、なんの出し物をするのかな......?









*





「ねぇねぇ、風ちゃんは浴衣、新しいの買うの?」



「そうね、夏祭りもあるし新しいの買おうかな......」



風ちゃんも買うみたい。

わたしも新しい浴衣欲しかったから、ちょうどよかった。



「ねぇ、早速だけど今日買いに行こうよ!」



「いいね、行こ!」




中学生のときよりも、少し背伸びした浴衣が欲しい。

朔先輩に、少しでも近づけるような大人っぽい浴衣。







──── 放課後。



今日は、朔先輩も用事があったらしく別々で帰ることになった。


わたしは、約束した通り風ちゃんと学校の最寄り駅に隣接する、ショッピングモールに来ている。


「まだ、浴衣売ってないと思ってたけど、いっぱいあるね〜!!」



「ほんとに、よかった」



まだ、売ってなかったらって変な心配してたけど、そんな心配いらなかったみたい。


淡いカラーからダークなカラーまで。

金魚の絵柄や花火やお花の絵柄など沢山。


大きなショッピングモールということもあって、品揃えが豊富だ。





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