俺にもっと溺れろよ。













*





──── 文化祭当日。



本校の生徒達に、他校の学生や地域の大人達。

まだ、文化祭は始まったばかりだと言うのに、ガヤガヤと盛り上がっている。


「やっと、本当の文化祭って感じだね!楽しみ!」



「今日が本番だからね〜」



一応、2日間に渡って文化祭は行われる。

1日目だった昨日は、出し物や模擬店などはなく、展示とかを見て回るだけだった。


つまり、今日が本当の文化祭みたいなもの。


今日の賑わい具合は、昨日の比にならない。



「早瀬先輩と回る約束してるんでしょ?」



「......うん、してるよ!」



昨日まで、文化祭の準備がお互い忙しくて、中々話す機会が作れなかったので、最近は、メールとか電話でやり取りしていた。


お昼は、一緒に食べられる日はあったけど、放課後は中々一緒に帰られなくて......。


だから今日。久しぶりに、朔先輩にしっかり会えるんだ。

......へへ、嬉しすぎる。



「朔先輩のクラス、警察喫茶やるんだね!


風ちゃん、一緒に行こうね〜!」



「もちろん、行こう!」



今朝、今日の出し物や模擬店など、どこのクラスが何をやるのか分かる紙が配られた。




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