俺にもっと溺れろよ。
「桃花ちゃん、わたあめとかき氷ちょーだい」
「かしこまりました!
陽翔くんって甘党なんだね......」
見た目に反して、わたあめとかかき氷とか比較的甘いもの頼んでるし。
意外だな〜。
「そう、甘党。
女の子にはもっと甘いけどね」
「え、どういうこと......」
陽翔くん、前よりもちょっとだけチャラくなっちゃった気が......。
「......桃花ちゃん、冗談だよ」
......なんだ、冗談か。
「もぉ、陽翔くん!」
相変わらず楽しい人。
「はい、かき氷とわたあめです」
「ありがと。
後から時間あったら、俺らのクラスにも遊びに来てよ」
「うん!行くね!」
時間あったら、絶対行こう。
わたあめとかき氷を受け取った陽翔くんは、自分のクラスに戻って行った。
♡
*
「風ちゃんと桃花、もう先上がって大丈夫だよ〜」
「わかった、ありがと〜!」
......奇跡が起きた。
予定よりもだいぶ早く店番が終わったのだ。
わたしたちのクラスは、結構繁盛したせいか食べ物が結構売れてしまって、今からは、午後からの準備にとりかかるらしい。