俺にもっと溺れろよ。






「連絡先、聞いてもいいですか?」とか「彼女いますか?」とか。


そんなの......言うわけないじゃん。


接客するだけなら、まだしも......接客する度に毎回こんなこと言われて疲れる。


夏輝は、満更でもなさそうな態度とるし......。

疲れねぇのかよ。



「......せっかく、なんだから朔ももっと楽しめばいいのに......。


って、お前には桃花ちゃんという可愛い可愛い彼女がいるから無理か......」




「下の名前で、呼ばないでくれる?」




......可愛いって言ってもいいのも俺だけ。




「......うっわ、怖っ。



親友の俺にも独占欲丸出しかよ......」




親友だとしても、一応男だからね。

何が起こるかわかんないし......。


桃花のこと好きになってわかったけど、俺の独占欲は強すぎるらしい。

夏輝にも言われてるし。



「おい、朔!こっち頼む......」



クラスの男子が、俺を呼ぶ。

夏輝の言った通り、俺らのクラスは謎に繁盛してるらしく......ほぼ満席状態。



「......朔ちゃん。はい、頑張って!」





< 196 / 220 >

この作品をシェア

pagetop