俺にもっと溺れろよ。













ということがあって、今に至る。



「......結構、濡れちゃったな」



「確かに......結構濡れちゃいましたね......」



......ほんとに、思ったより濡れちゃったな〜。



「......風邪引いちゃうから、シャワー浴びてきて」




「......え」




「え、じゃない。


そんな濡れてんのに、そのまま帰せるワケないでしょ......」




どうやら、朔先輩は頭を抱えてる様子。


どうしちゃったんだろう......。


てか、今すごい言葉聞こえたんですけど。

初めて家に来たのに、椅子に座るより早くシャワー浴びるって......。

さっきから予想外の展開が多すぎる。



「......着替えは俺の服しかないけど、桃花が入ったあと置いとくから」



「でも......」



「でもじゃない。


......早く入ってくれないと俺、我慢できなくなりそうだから......」



......我慢?どういうことだろ。


我慢なんて、わたしの前でしなくてもいいのに......。



「......我慢って?」



「......もう、そんな顔ダメだから。



お願いだから......入って」




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