俺にもっと溺れろよ。
ドキドキが止まらない
「早瀬先輩〜!!
おっはよ〜ございま〜す!」
毎度お馴染みのこのセリフ。
今日は、やけにテンション高いなと思う。
なぜかというと、早瀬先輩に会えるから!
自分で言っといてすごく腹立つ。(笑)
って、いつものことやないかーい!
わたし、多分。いや、絶対。
脳内うるさい系女子だと思う。
「おはよ、南」
ピッシャーン。
早瀬先輩の言葉でさっきのアホみたいな話が一瞬にして消える。
えっ?今、"南"っ言った?
いや、幻聴か?
「......あ......の」
言え、自分。聞くんだわたし。
「なに......」
「い、い、今!
南って言いました?言いましたよね!」
おいおい、わたし。
自分で言っといて、なんで言ったと決めつけるんだ。
でも、お願い。
幻じゃなくて本物でありますように。
「言ったけど......」
──ドキンッ。
本当だったんだ。
幻じゃなかったんだ。
こ、これって、少しは進歩してる?
どうしよう。顔が熱い。