俺にもっと溺れろよ。





ほんとに嬉しい。


「あ、ありがとうございます!」




早瀬先輩はポカンとしてる。


きっと頭の上に"???"が沢山あるだろう。


わたしは意味が理解できていない早瀬先輩を置いてウキウキのまま下駄箱に向かった。


ごめんなさい、先輩。



教室に入ると先に風ちゃんが来ていた。




「あっ!


桃花、おはよう」





「風ちゃん、おはよ!


あ、あのね......」



急すぎるけど。


私はすぐに風ちゃんの耳に手を添え、先ほど起こった事を話した。





話し終えると、風ちゃんはニヤッとしてわたしを見てきた。


「桃花。


それは、いい調子よ」




「やっぱ、そう思う?」





自分でこう言うのは自意識過剰だと思う。


だけど、風ちゃんがそう言ってくれるんだもん。


ほんと少しだけかもしれないけど、進歩してると思う。


すると、風ちゃんが、


「今日、お昼誘えばいいじゃん」





なんて凄いことを言い出してきたから。


「ゴホッゴホッ」





わたしは思わず咳き込んだ。


なんてことを言い出すんだわたしの親友は。




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