俺にもっと溺れろよ。
答えが怖いけど、聞きたい。
──ドクンドクン。
変に心臓がはねる。
はやく、答えてください......。
「いいけど」
「......」
今、「いいけど」って確かに言った......よね?
さらに、加速する鼓動。
落ち着け自分。
「なに、固まってんの」
澄ました顔の先輩。
そりゃ、そんなこと言われたら固まりますよ!
OKもらえると思ってなかったもん。
絶対、聞き間違えたんだと思ったんだもん。
「先輩、熱ありません?大丈夫ですか?」
は?なに言ってんのみたいな顔しても。
わたしこれ、ガチで言ってますよ。
結構、本気ですよ。
本当に嬉しすぎるんですけど。
ちょっと、今日の先輩いつもとどこか違いません?
だから、余計心配しちゃう。
「......ははっ」
お前、おもしろすぎと続ける先輩。
やっぱり、その笑顔はいつ見てもドキンと胸が高鳴るの。
今日は、幸せすぎる日。
それに、先輩にたくさん驚かされた日。
夢でも見てるんじゃないかと言うぐらい幸せな日だった。