俺にもっと溺れろよ。
「わ、わ、わたし?」
そんなことありえる?
本気でびっくりしたんだけど。
「そうよ。
いつも、男子の視線の先は桃花よ」
「う、嘘だよ......」
「嘘じゃないよ。
1回鏡見なさい!」
風ちゃんはさっきよりもすごいため息を漏らしている。
ちょっと、さっきから風ちゃんの言ってること意味わかんないんだけど。
意味わかんなすぎて首を傾げる。
「こりゃ、ダメだな」
「なにが、ダメなの?」
本当に意味が分からなくて聞いただけなのに......ついに風ちゃんは頭を抱えだした。
なんか、ぶつぶつ言ってたけど......それ以上はまた、すごいことになりそうなので聞かなかった。
......聞けなかった。
「風ちゃん、それでね聞きたいことがあったんだけど......。
陽翔くんってモテるの?」
恋愛話なら色んなことを知ってる風ちゃんに聞きたかったんだ。
なんとなくだけど、あの時モテそうだなぁて思ったから。
「モテるもなにも学年1モテるよ。
桃花、知らなかったの?」
が、学年1?
モテそうだなぁとは思ったけど学年1とは......。