俺にもっと溺れろよ。
── そして、放課後。
今日は、風ちゃんと帰りも一緒に帰る予定だったんだけど、家の用事が入ったらしく一緒に帰れなくなった。
一緒に帰りたかったけど、家の用事ならしょうがない。
次、一緒に帰れる日を楽しみに待っとこ。
また、楽しみが増えたなぁ〜。
なんて考えながら上靴からローファーに履き替える。
すると、後ろから誰かに肩をトントンと叩かれた。
友達かな?と思って振り返ると。
「......ええぇぇ!?
早瀬先輩!?」
わたしの肩を叩いたのは、早瀬先輩だった。
想像をはるかに超える人でびっくりして、叫んでしまった。
「......よ」
"よ"って......。
なんでそんな軽いんですか。
て、ててててか。
「な、なななななななんで......ここに居るんですか?」
それだよ、それ。
いまいち、今の状況を理解出来ていない。
よし。一旦、最初っから考えよう。
まず、わたしは上靴からローファーに履き替えた。
そして、帰ろうとした。
だけど、後ろから誰かにトントンと叩かれた。