俺にもっと溺れろよ。




先生が話しているのにわたしは窓の外、雲ひとつない青空を見ていた。





“先輩、好きです”この言葉を何回言っただろう。



キレイな青空を見ながらなぜかふと思った。





さっきまで風ちゃんと話していた先輩。



そう。わたしの片想いの相手。

それは、一目惚れ。




1つ年上の2年生で、先輩でもある彼の名前は、早瀬 朔(はやせ さく)先輩。



少し切れ長の目に長いまつ毛。


すっと通った鼻筋にキレイな唇。


一言でいえば“イケメン”と言う言葉が相応しいだろう。



その上、180cmぐらいの身長に小さい顔。



ほんの少し茶色がかった黒い髪が無造作にセットされてありモデルみたい。



さらに運動神経抜群で勉強もできるらしい。




この整った容姿を誰も気づかないわけなく。



女の子が早瀬先輩に告白しているのを見たことが何回もある。




......だけど。





わたしは、早瀬先輩が告白をOKしているところを見たことがない。




わたしもその1人なんですけどね。。。





早瀬先輩は彼女がいないらしく。多分だけど。


なんで、告白を断るかって?



そんなの......、わたしも分からないよ。




わたしはそんなこと気にしない。



気にしないのもおかしいかもしれないけど。




別にいいの。先輩が好きだから。

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