俺にもっと溺れろよ。






遅れていいことなんかなんにもないのに。




「朝から、桃花ちゃんに会えたからだよ」





「えぇっ?」





は、は、陽翔くん......!?



なにを、言っているのでしょうか?




朝だから、まだ頭がちゃんと起動していないとか?



でも、陽翔くんに限ってそんなことないか。



「だ、大丈夫?」




思わず、心配してしまう。



「大丈夫って、桃花ちゃん天然?」





「???」





なんで、そこで天然になるの陽翔くん。



わたし、変なこと言ってないのに。



多分......ね。




「ほんと桃花ちゃん、飽きないな。


最高!」





......飽きない?



なにに、飽きないんだろう。



それに、最高って。。。




なにが、最高なんだろう。




頭が混乱する。



「その様子だと、困ってるね」





「っ!!!」





なんで、分かるの!?



わたしの周りにはエスパーが数人いるんだけど。



「桃花ちゃんは、知らなくていいよ」





笑顔で陽翔くんはそうわたしに言う。



知らなくていいって言われたら、すごく知りたくなるんだけど......。


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