好きになった人は吸血鬼でした。-さくらの血契1-【一人称修正ver.】【完】

え、えーと……。ゆるすもなんも……実のとこ、昨日の呼び出しからの、いるんなら彼氏に逢わせて、がなければ、黎とは再会できてもいなかったかもしれない。

そしてまさか、例え役でも彼氏になってもらえるなんて。

少し考えてから、顔をあげた。

「じゃあ、これから先、他の人に今までみたいなことはしないでほしい。あと、桜城くんは私にとったら大すきな人の弟だから、もし……桜城くんに彼女が出来たときは、その……相手のこと、いじめたりは、しないでほしい」

反発を喰らうか、受け容れてもらえるか……少々危険な橋渡りの注文だった。

「わかった。約束する」

「みんなも、ね」

同意を求められた女子たちは、各々肯いた。

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