好きになった人は吸血鬼でした。-さくらの血契1-【一人称修正ver.】【完】

「若君はそれにはあまり頓着してないから、桜城(うち)としてもそれは取り立てる気はないんだけどね」

すぐに回復した架くんは、けらっと言った。

「そんな簡単に言っちゃっていいの?」

「うーん、重すぎるネタだからあえて軽く言わないと、泥沼に引きずり込まれそうというか……」

重すぎるネタ。

「そういうものか……」

「不謹慎って思われるかもしれないけどね」

「それは……受け取る側によるよね。私は、そうかって納得したから」

素直な感想を口すると、架くんは少しだけ目を見開いてから、口元を緩めた。


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