好きになった人は吸血鬼でした。-さくらの血契1-【一人称修正ver.】【完】
「んー、イケメンなのはわかるけど、何であそこまで騒ぐんだろうね」
「優れた遺伝子どうのってんじゃないの? わかんないけど」
私は、海雨とはこういったところで気が合うからすきだった。
騒ぐところが似ている分、騒がないところも似ている。
「でも真紅、桜城くんに変なことされてるわけじゃないんだよね?」
「変なこと?」
「言い寄られたりしてない? 口説かれたり」
「いや、あるわけないでしょ」
「そうかなー? 一応用心しなよ? 真紅、フリーなんだから」
「用心する理由もないと思うけどなー」
もうすきな人はいるし。