美男子ガイド。
チュンチュンチュン…
「……ふあぁ」
窓から優しげな光が届く。
昨日は疲れた。……って。
「奈知居ないじゃん」
あたしは急いで階段を駆けおり、リビングにいたお母さんに聞く。
「『ありがとうございました。』って言ってもう出て行ったわよ?熱も下がったみたいだし、よかったわね」
「早…」
すると少し怒ったようにお母さんが言う。
「あんた、奈知君の毛布取ってるんじゃないわよ!病人なのにちっとも看病しないで」
お母さんの視線はあたしの肩。
そこには奈知にかけていた毛布があった。
「もう7時よ!?早く用意しないと学校遅刻するわよ」
「……。はぁい」