美男子ガイド。
「めんどくせえオンナ」
「ひど」
「ふっ」
奈知が笑った。こりゃまた珍しい現象。
「笑ってんじゃないって」
そしてあたしは周りを見た。
先生居ないじゃん。
「−先生は、俺が来たときから居なかった」
あたしの思いがわかってか、奈知はそう言う。
「あ、そうなんだ」
「………。」
「………。」
沈黙の時間が続く。やっぱ二人っきりって慣れない。
「…ゴホッゴホッ」
奈知が咳込む。
「わ、大丈夫!?顔赤いしやっぱりまだ熱あったりして」
あたしはとっさに奈知のおでこをさわる。
めっちゃ熱いじゃん!
「奈知っ、ここで寝とこう?あたし先生呼びに−−」