美男子ガイド。
手が触れた。
なんてベタ過ぎる展開!!!
落ち着けあたし!!!
もう高校生なんだからそんな男子と手ェ触れることぐらいフツーだって!
テンション上がんなっつの!
「あ、はは。あはははは」
気付くと後ずさりしてるあたし。
「オイ」
奈知のつっこみさえも聞こえなかった。
ダッッ
思わず奈知と手押し車をおいて走り出していた。
坂道なんか超高速。
「はあっ はあっ」
なんでこんなにドキドキしてんのよ!!!
単純すぎじゃん。キスより焦ってんじゃん!!!
「…わかりやすすぎなんだよ」
こんな奈知の声は、全く聞こえなかった訳で。