美男子ガイド。
「はあっはあっ…槙野サンっ」
沢田少年は彼女を追いかけた。
ひとつ、言いたいことがあったのだ。
「どうしたの?沢田君」
「あのっっお兄さん!!!」
沢田少年は隣にいた男を見た。
「?!」
「オレ、ココの1―Aの沢田って言います!槙野サン外国行くのめっちゃ心配しとるんです。だから、守ってあげてください!!!」
突然、見知らぬ男に言われたのだから驚いただろう。
しかし彼女のお兄さんは優しく言った。
「おう。ちゃんと守るつもりだから。わざわざありがとな。雪も礼は?」
「あ…ありがとう」
「じゃ、今日は引っ越しの準備しなくちゃいけないんだ。だから、またな」
「はいッこっちこそありがとうございました!」
沢田少年は頭を下げた。
「何やってんだ?」
その行動を窓から見ながら1-Aの人々は頭をこんがらせたのだった。