美男子ガイド。
「男子はみんなスーツだからね。ってあれ?奈知は?」
そう、他のみんなは集合しているのに、奈知だけ教室にいない。
「かっこつけやからまだ着替えてんちゃうの?」
勇希がぶっきらぼうに言う。
「絶対そうだね!!!勇希に賛成」
あたしも言った。
「あはは。それにしても遅いなー。もうすぐ校庭に集合なのに……」
心配そうな礼也君をよそに、皆は自分の格好を気にしている。
今日はあまり交流がない他のクラスと交流できるのだ。
そして彼らはそこで彼女をゲット……とまではいかなくともできれば連絡先を交換できればと思っているのだろう。
すると、奈知がやってきた。
「遅いよ奈知~…、って何それ?!」
礼也の視線の先には豪華なスーツを身にまとった奈知がいた。
「なんかさ~、俺って学年代表な訳?なんか着せられた」