大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
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2日後。

大王が多くの軍(いくさ)を率いて香久山を発たれた。

私は、ただ無事を祈るしかできない。

何もしないでいると、悪い事ばかり考えてしまう。

私は、ひたすら、大王の衣を仕立てた。

大王は、必ず帰ってきて、この衣を喜んでくれる。

この衣を身に纏ってくれる。

それを信じて、毎日、針を刺す。





一日も早く、大王が無事で戻られますように…
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