大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
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大王が香久山に戻って7日目の朝。

私の頬に何かが触れる感覚で目が覚めた。

寄り添うように眠っていた大王が、私の頬を撫でていた。

「っ!
大王っ…」

私は飛び起きて、大王の額に手を当てた。

まだまだ熱かったが、昨日までよりはマシになっていた。

「アヤ、おはよう。」

ひどく掠れた声で、大王が言った。

「っ…
おはようございます…」

私はすぐに大王の額を冷やす手拭いを水桶で洗い、取り替えた。

「大王、ご気分はいかがですか?」

「アヤの顔を見て目覚めたんだ。
悪い訳がない。」

と力弱く微笑んだ。

「ふふっ
それは良かったです。
大王に大切なお話があって、
お目覚めをずっと待ってたんですよ。」
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