大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
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その翌日。
また、さやさやと衣摺れの音がした。
顔を上げると今度は昨日とは違う媛がいた。
「まあ、本当に麻衣(あさぎぬ)を
着てらっしゃる。
大王はなぜ、このような鄙びた娘を
寵愛なさるのでしょう?
さぞ下々の者にしか分からぬ手練手管を
お持ちなのでしょうねぇ?
ほっほっほっ…」
勝手な事を言い捨てると、耳障りな甲高い笑い声を響かせて、媛は去っていった。
一緒にいた針子が、口を開いた。
「なんて、失礼なんでしょう!?
アヤ様、お気になさらないでくださいね。
ご自分が、大王の寵愛を受けられないから、
やっかんでるんですわ。
アヤ様がいらっしゃってから、大王は他の
お妃様の所へは通われて
いないそうですもの。」
そうなの?
私の所からは、夕餉を終えると帰ってしまわれるのに?
私が寵愛を受けてると勘違いされてるの?
こんな事が毎日続くのは耐えられない。
どうすればいいのだろう?
その翌日。
また、さやさやと衣摺れの音がした。
顔を上げると今度は昨日とは違う媛がいた。
「まあ、本当に麻衣(あさぎぬ)を
着てらっしゃる。
大王はなぜ、このような鄙びた娘を
寵愛なさるのでしょう?
さぞ下々の者にしか分からぬ手練手管を
お持ちなのでしょうねぇ?
ほっほっほっ…」
勝手な事を言い捨てると、耳障りな甲高い笑い声を響かせて、媛は去っていった。
一緒にいた針子が、口を開いた。
「なんて、失礼なんでしょう!?
アヤ様、お気になさらないでくださいね。
ご自分が、大王の寵愛を受けられないから、
やっかんでるんですわ。
アヤ様がいらっしゃってから、大王は他の
お妃様の所へは通われて
いないそうですもの。」
そうなの?
私の所からは、夕餉を終えると帰ってしまわれるのに?
私が寵愛を受けてると勘違いされてるの?
こんな事が毎日続くのは耐えられない。
どうすればいいのだろう?