大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
献上の使者
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献上の使者
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秋も深まり、香久山の木々も色づき始めた。
私は正妃となった今も変わらず、宮廷で仕立てなどをしながら暮らしている。
今日も大王と夕餉を食べ、そのまま夜を過ごす。
「そうだ!
アヤ、明日はいい事があるぞ。」
大王は言った。
「いい事?」
「明日、桑の里から献上品が届く。
使者は、アヤの兄タテだ。」
大王は私を抱えて胡座をかいた膝に横向きに乗せる。
「え? 兄さんが?
なぜ?」
私が問うと、大王は言った。
「タテを桑の里の役人に任じた。
本当は、朝廷でアヤの側でとも考えたんだが、
タテ本人が母と妹2人、女だけで桑の里に
残しては来れないと言うので、桑の里で役人を
してもらう事にした。」
献上の使者
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秋も深まり、香久山の木々も色づき始めた。
私は正妃となった今も変わらず、宮廷で仕立てなどをしながら暮らしている。
今日も大王と夕餉を食べ、そのまま夜を過ごす。
「そうだ!
アヤ、明日はいい事があるぞ。」
大王は言った。
「いい事?」
「明日、桑の里から献上品が届く。
使者は、アヤの兄タテだ。」
大王は私を抱えて胡座をかいた膝に横向きに乗せる。
「え? 兄さんが?
なぜ?」
私が問うと、大王は言った。
「タテを桑の里の役人に任じた。
本当は、朝廷でアヤの側でとも考えたんだが、
タテ本人が母と妹2人、女だけで桑の里に
残しては来れないと言うので、桑の里で役人を
してもらう事にした。」