天狗に愛されてⅡ
漏れでる邪気
光陽side
「ハァ…ハァ……ハァ…!!」
太刀を片手に邪気を切り裂く。
「チッ!
ウジ虫みたいに湧いて出て来るなっての!!」
最後の邪気を祓い、太刀を収める。
「流石の俺でも四方の守護は体にこたえるなぁ〜。」
一休みする為に木陰に座る。
「…どっかに封印を保てるだけの
力持った妖が居ねぇかなぁ〜………。」
俺が最近、山を留守にするのには理由がある。
封印が脆くなったせいで邪気が漏れ出している。
その邪気を祓わなければ
妖だけでなく、人間にも悪影響を及ぼしてしまう。
そして、四方の結界を再び甦らせる事。