天狗に愛されてⅡ
でも、そこら辺に居る雑魚妖じゃダメだ。
殆どの妖が耐えられずに消滅する。
もし耐えられたとしてもどれだけもつか…。
「こんな時にお前が居たらな…鵺。」
もう会う事も声も聞く事もない戦友よ。
"忘れるな。
お主がここにいる理由を…。"
「…あぁ、守ってみせるさ。」
だが、この時の俺は
もうすぐこの世が再び闇に染ると思わなかった。
俺自身でさえ気付かなかった奥底に眠る記憶。
全ては俺の弱さが招いた。
光陽sideEND