愛されない結婚と愛される不倫
「興味ない?俺は結構好き。少なくともさっきの気取ったとこよりは」
「ええ?そんなに気取ってないよ、あそこは」
「そお?箸使えないじゃん」
「箸?じゃ、カラオケ屋さんにはあるの?」
「もちろん、俺はポテトフライを箸で摘まむ」
「ええ?どういうこと?」
「マイクが油でヌルっちまう」
「ああ、そうだね。そうだよね」
彼の言う、気取ったとこ……私は多分、そういうところばかりで遊んでいた。