一音入魂 〜1音に魂を込めて〜
パンパン

「着席!」

ガタガタと音をたてて座る部員に目を走らせていない人を確認する。

「今日はパート練だから合奏準備無しでお願い。パート練それぞれ課題があるはずだからしっかりとやってくること。」

「はい!」

部長となった私は部員を引っ張る立場となった。今年のコンクールで3年生は最後。だから精一杯頑張ろうとしているんだけれど・・・。

ガッシャン

「キャッ!」

「ちょっと・・・涼花!落ち着いて物を運べと言ってるでしょ。」

「へへ・・・すいません。」

私のパートはトランペットで今年の1年生は・・・少し問題がありすぎる。

涼花もその内の一人で可愛くて文武両道な1年生なんだけど・・・。

「そそっかしいな。椅子に縛り付けるぞ。」

「秋人先輩ひどい〜・・!」

「秋人・・・。それはダメかな。」
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