忘れられない君との夏。
「よーしやるか!っとその前にトイレー」
教室に荷物を置いて、私は廊下に出る。
「夏目先輩!」
「うひゃあ!」
突然後ろから声をかけられ、変な声が出た。
いや、女子じゃなさすぎて泣きたい。
振り返ると、とても真剣な顔をした、一つ下の3人組が立っていた。
真ん中にいるのは、この町でもかなり有名なお金持ちのお嬢様、高野さん。もちろん、同輩の中でも上層部だって部活の後輩が教えてくれた。
「えっと…」
「ちょっとお話しいいですか。」
やばい、殺られる。