忘れられない君との夏。


駆け寄って来たソフト部員が、またかという顔をしながら亜美に聞く。


「そ、補習よ補習。しかもこいつだけ」


「うわ〜秋谷、葵のことお気に入りだもんね」


「そんなんじゃないっ」


今日1番の大声をだして、私は反論する。


「それに語弊がある!うちのクラスはって話でしょ!他のクラスはたくさんいるし!」


「ま、うちのクラスはレベル高いって言われてるよね」


「たしかに頭いい人集まってるかもね」


そんな話はどーでもよい。バカで悪かったわね。


「じゃ、暑いから行くね。亜美たちも頑張って」


「うん、じゃね」


「お前も頑張れよ」


そう言って2人は手を振ってグラウンドに戻った。


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