忘れられない君との夏。


もし、私が好きっていったら、洸はどうするんだろう。


びっくりする?照れ臭そうに笑う?喜んでくれる?


…それとも、気まずそうに謝る?


申し訳なさそうな洸の顔がリアルに浮かんできて、顔から血の気が引く。


「…い?葵!」


俯いていた顔を上げると、目の前に洸の顔があった。


「聞いてた?今のところまではいい?」


ガタッとものすごい音を立てて私は椅子ごと後ずさる。


「え?どした?」


「ちっ近いよ!!」


「…いつも通り、だけど」


キョトンとする洸。焦る、私。


…またやってしまった。

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