忘れられない君との夏。


「いっやあマジでお疲れ、夏目」


秋谷先生に頭をぽんぽんされ、「セクハラですよ!」と言い返す。


「相原も、このバカを手伝ってくれてありがとな」


「葵は飲み込み早いんで」


「別に私バカじゃない!フツー!」


「ま、頑張った頑張った。今日は最後だしな、雑用もなし!早く帰って今日くらい休め!」


「…さよなら」


「さよならー」


雑用、ないんだ。


本当に、終わってしまう。


こんなにもあっさりと、終わってしまう。

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