忘れられない君との夏。
洸は、目を見開く。
「…葵」
「ごめん、半分嘘。でも、半分は本当」
私は洸の首に手を伸ばす。
背伸びして、思い切り抱きしめる。
「洸…好き。大好き。」
額をグリグリと洸の首筋に押し付ける。
「毎日電話するし、週1で東京に会いに行く。私きっとめんどくさいし、重い」
「いいよ、俺も多分重い」
目を見合わせて、笑う。
これから、なにがあるか分からない。
すれ違うかもしれない。辛いことばかりかもしれない。泣き疲れる夜があるかもしれない。
でも、きっと乗り越えられる。
私たちなら。そうだよね?洸。