恋花火~最後の花火は君と観て良いですか?
「桜!行くよ!」

あれは移動教室に向かっている最中

「わ!」

急いでいた私は思わず、自分の足に縺れてしまいコケてしまった。

「痛ー。」

「ぷっ…クスクス」

周りから笑い声が聞こえる。

(は、恥ずかしい…。あ、早く取らないと…。」

ぶちまけてしまった教科書とノートを取ろうとしたその時

前にいた男の子が拾ってくれた。

(あ、私の…。)

「あ、ありがとう!」

顔を上げたその時、

「…大丈夫??」

そこには黒髪でいかにも爽やかそうなイケメンが立っていた。

(か、かっこいい…。)


思わず見とれてしまった。

「桜!」

「あ、美桜!」

「も~大丈夫?」

「う、うん…。」

「ほら、いくよ?」

「うん…。」

今思えばそれが一目惚れだった。
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