目を閉じたら、別れてください。
彼は、復縁した私とのこの関係をもう絶対に壊そうとはしない。
周りの目が面倒くさい人だ。ひとずらだけ良くしようとするする人だ。
周りの目を気にして、二重人格みたいな人だから。
ドーナツ屋に到着したら、すでに到着してBGMを聴いていたのは驚いた。
沙也加のよっしーさんへの反応を教えたら、ケラケラと屈託なく笑っていたので、肩の力が抜けて安心できた。
「でもさ、俺の会社の近くでよっしーに会うのはやばいだろ。変な噂が立つぞ」
「えー、そんなに悪名高いの」
私の家に到着して、どちらからともなくお腹が減ったと言ったのがついさっき。
適当なルームウエアに着替えて、オムライスを作る。
私のできる料理のレパートリーは、オムライス、炒飯、焼きそばなど一品料理ばかり。
結婚したら頑張らねばならない。
「悪名じゃなくて、結婚前にお前に変な噂が流れたらいやだろ」
ネクタイも緩めずに、ソファにも座らず彼がキッチンで私の横で溜息を吐く。
「気を付けるけど、座ってていいよー」
「卵ぐらい混ぜてやる」
「やっさしー」
ボウルに片手で卵を割っていくのには驚いた。この人、手が大きいとは思っていたけど慣れている。料理できるとは言ってなかったよね。
「今日さ、ドレスサロンに電話したんだけど」