紅ノ花
「……でも、皓…」


「! シッ…誰かくる。」


皓は、自分の口元に人差し指を当て、
何かを言おうとした琥珀を制した。


「あー、いたいた!」


声のした方向へと視線を向けると、
そこには、担任と思われる30代ほどの
メガネをかけた男がいた。


男は、タバコの匂いを漂わせ
髪には、寝癖がついてる。


そんな風貌の所為か、
容姿が悪くないことと合わせ、
いろいろ残念な人という
印象を受けざるを得なかった。


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