紅ノ花
(ん? あれ?たしか、クラスって
A B C D Eの5クラスだったような…)
自分の名前を告げた後、
遊佐先生の言葉が引っかかった。
「先生、sクラスとは、何ですか?」
そう質問すると、先生は
「やっぱり気なるよな、そこ。」
と言った。
「確かに、学年ごとのクラス数は、
A.B.C.D.Eの5クラス編成だ」
「だが、その上にもう1クラス、
優秀すぎる生徒のみが、
入れられるクラスがある、
…それが、sクラスだ。」
そう言った後、遊佐先生は、
わざとらしく肩を落とした。
「まぁ…そんな優秀な奴らでさえ、
いままでに、全科目98点以上の高得点を、難易度が高い編入試験で取った奴らなんて
いなかったぞ。」
「お前ら知っているか?
あの編入試験、世界のトップクラスといわれている、この学園で行ったとしても、
平均点40点以下だとよ。」
「ああ、もうすぐ着くぞ。
あ、そうだ。学園については…
まぁ、過ごしていけば
なんとかなるだろう。」
(学園長、説明者の人選ミスです。
この人今丸投げしました。)
そんな話をしていると、
1sと書かれたプレート(?)がある、
教室の前まで来ていた。
(いや、これもう教室じゃなくね?)
教室と呼ばれている“ それ ”は、
教室と呼ぶにはあまりにも無理があった。