謎すぎる北田くんは幼馴染みを溺愛しています!
そんなふうに日々を過ごし、中間テストが終わる頃にはすっかり眞子の態度も軟化してきた。
梅雨に入ったこの頃には、眞子から声が掛かるようになった。
「悠、帰ろう」
「そうだね。今日はどこかによって行く?」
俺の問いに少し考えたあと、眞子は言った。
「今日はお腹すいたし、甘いもの食べたいから寄り道!今日はクレープの気分」
ニコッと笑う眞子は本当に可愛い。
後ろの男子にはガンをチラッと飛ばしてから眞子に返事をした。
「いいね、クレープ。それじゃあ駅前のところ寄って帰ろうか」
俺はこれみよがしに眞子にくっついて、教室をあとにしたのだった。