雨滴亡き虚ろ
一章雨女
雨女。
この言葉が、頭から離れない。
私、雨宮 萬里が学校の日に、
髪を結ばないで登校すると、
偶々、タイミング良く雨が降る。
それから、雨女と呼ばれるようになった。
だから、私は結びたくもない髪を、
仕方なく結んでいるので雨は降らない。
雨女と呼ばれるのは、
とても、嫌なのに勇気が出ず、
『やめて』と、言えない。
こんな生活は、もう嫌。
.