雨滴亡き虚ろ



その時、             


何故か、雨滴の中でもかなり綺麗な雫が私の手のひらに落ちた。


何故か、その雫は消えなかった。


私は、嫌な事を思い出してしまった。


私の家族は、全員死んでしまった。


全員、リビングで殺されたのだ。


何故か、私だけは生きていた。


雫は、消えない。


まるで、私の記憶のように。
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