青い僕らは奇跡を抱きしめる
プロローグ
目覚まし時計のアラームが鳴って、半分眠ったまま気怠く目をあけたら、それは最悪の一日の始まりだった。
枕に残る夢の幻影を振り払い、体を起こして無理に起きようとするこの瞬間が一番不機嫌だ。
自分の中の尖った攻撃力が増していた。
それを引きずったまま、父と顔を合せれば、最悪の何ものでもない。
それをやりすごそうと、僕は父を無視してトイレに入ろうとした。
「おい、朝の挨拶はどうした、『おはよう』くらい言えないのか」
また始まった。
父の先制攻撃開始。
「うるさいな、毎日会ってるんだから、簡素にしてもいいだろう」
イライラしてトイレの扉を荒っぽく閉めた。
僕が用を足している間も、ドアを挟んで父が文句をブツブツ言っていた。
案の定トイレから出てくると、当てつけのように父が待っていた。
朝から、ネチネチとそんな事をする方が裏目に出るというのに、父は頑固だから、僕の気分を害しても躾の筋を通す。
「はいはい、おはよう、おはよう」
ヤケクソで悪態をつくように僕もまた応戦した。
やっぱりそれも父には気に食わなさそうだった。
じゃあ、どうすればいいと言うんだ。
枕に残る夢の幻影を振り払い、体を起こして無理に起きようとするこの瞬間が一番不機嫌だ。
自分の中の尖った攻撃力が増していた。
それを引きずったまま、父と顔を合せれば、最悪の何ものでもない。
それをやりすごそうと、僕は父を無視してトイレに入ろうとした。
「おい、朝の挨拶はどうした、『おはよう』くらい言えないのか」
また始まった。
父の先制攻撃開始。
「うるさいな、毎日会ってるんだから、簡素にしてもいいだろう」
イライラしてトイレの扉を荒っぽく閉めた。
僕が用を足している間も、ドアを挟んで父が文句をブツブツ言っていた。
案の定トイレから出てくると、当てつけのように父が待っていた。
朝から、ネチネチとそんな事をする方が裏目に出るというのに、父は頑固だから、僕の気分を害しても躾の筋を通す。
「はいはい、おはよう、おはよう」
ヤケクソで悪態をつくように僕もまた応戦した。
やっぱりそれも父には気に食わなさそうだった。
じゃあ、どうすればいいと言うんだ。
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