天使の笑顔で【Remake】
「ふぅー助かった」
「危なかったねー」
なんて言いながら歩いていた
「まゆちゃん、なんで一緒に逃げたの?」
「んー、なんか母性本能働いちゃって」
「ん?もしかした防衛反応のことか?」
「あー多分それ」
もー!可愛いんだからー!
ゆっくり歩きながら階段を下る
「りょーーーくーーーん??」
え?
後ろの方から恐ろしい声がした
振り返ると
やはりまもりだ
「て、テヘッ(⌒▽⌒)」
「んふっ(*´꒳`*)」
「もうーー逃がさないよー!!!」
「ぎゃあーー!!!」
階段を勢いよく下ると
ゴツッ!
「ひゃ!」
まゆちゃんが階段を踏み外す
「あぶないっ!」
俺はとっさに手を差し伸べたが
そのまま俺が下になるように階段から落ちていった
「りょ、涼君!?」
段差がないところまで落ちた時に聞こえたまもりの声だった
背中がいてー
そんな衝撃より
「ご、ごめん涼真君!」
俺の上に乗って抱きついているのはまゆちゃんだ
なんだこのシチュエーションは
抱きついてるし走ったからまゆちゃんの息が耳にかかる
一向にどこうともしない
「だ、大丈夫?」
俺が呼びかけても返事がない
だんだんと息も上がっている気がする
とりあえず起こす
「りょ、涼君大丈夫?」
まもりも心配でこっちに来る
「あぁ、俺は大丈夫」
俺は大丈夫だけど
まゆちゃんが心配だった
「まゆちゃん?」
起こしてみたけど何故か辛そうだ
「うん、はぁはぁ
大丈夫だよ」
そう言うとまゆちゃんは俺の制服の袖を両手で掴んだ
「マジで大丈夫か?」
「うん、ありがと、
しばらくこうさせて?」
走るだけでこうなる人俺は初めて見た