天使の笑顔で【Remake】
一瞬だけ俺が嫌な顔をすると
「あー、また浮かない顔して」
はっ!バレてた
いかんいかん、今日はより濃い一日に
「いや、浮かなくはなかっただろ!」
「私にはわかるもん
ほら、こっち来てみ?」
まゆは俺の顔を自分の左胸に押し付ける
あわわわ、
なんてかっこさせるんだ!
ドクンッ!
ドクンッ!
ドクンッ!
……あ
「聞こえる?」
「うん」
まゆの心臓の音が聞こえる
まあ当たり前だよな、生きてるんだから
にしてもまたどこかで見た光景だな
「あははっ
まだまだ動くよ、この心臓は」
ずっーと動いていてくれ!
ドクドクッ!
ドクンッ!
ドクドクドクンッ!
ドクンッ!
え?
まゆの心臓がでたらめに脈を打ち出した
「あ、やばい不整脈」
「このタイミングでか!」
まゆの発作はこんな感じに頻繁に起きていた
いつどんな時でも身構えてないといけない
しかし
なぜか3日だけ発作が何も起きなかった
もしかしたら良くなったのかも
そんな風に考えていた