難病が教えてくれたこと
李那のお母さんはパニクってる。
確かにこの状態で説明させたら壊れてしまう。
「だったら俺から説明します。」
「裕くん…」
「俺だったらまだ現実受け止められていなくて、冷静ですから…」
苦し紛れの言い訳。
仕方ない。
実際、頭が冷静だから。
まだ受け止めきれていない状態なら、説明くらい、できる。
李那のお母さんは俺を見て泣いている。
「…美那は今…部屋にいるわ…」
…宿題でもしてるのかな。
だったらいいけど。
「行ってきます。」
「裕、無茶しないでね。」
…俺は自分の家を出て隣の如月家に向かった。
普通に鍵が開いていたため、そのまま美那ちゃんの部屋へ。
ーコンコン…
「はあい?」
「美那ちゃん、俺だけど。入ってもいい?」
「裕くん?いいよ!」
扉を開けて入るとやっぱり美那ちゃんは宿題をしていた。
「へえ、今ここやってるのか。」
「そう!なかなか難しいんだよねえ〜…」
「それはこの公式使うと出来るよ。」
「ほんとだ!」
算数の宿題をいそいそとやっている美那ちゃん。
「どこか行くの?」
「え?」
「なんか急いでいるから。」
じっと俺をみる美那ちゃんは奈那さんや李那に似ていて。
やっぱり姉妹なんだなと改めて思った。
「うん。お姉ちゃんの所。」
「李那?」
「そう。」
李那のこと大好きだもんな。美那ちゃん。
「あ、宿題終わった?」
「うん!裕くんのおかげで早く終わった!お姉ちゃんの所早く行きたいなあ〜…」
満面の笑みを浮かべる美那ちゃん。
…仕方ない。
「あのね、美那ちゃん。落ち着いて聞いて。」
「何?勿体ぶって。」
俺は李那のお母さんから聞いた全てを美那ちゃんに話した。
泣きそうな顔で俺をみる美那ちゃん。
混乱しているのか。
頭を抱えている。
「…え、つまりは…お姉ちゃん…自殺しようとしたってこと?」
「…そういうこと。」
「…今は?」
「治療中」
美那ちゃんは遂に泣き出してしまった。
「…やだっ…やだあああ!!
お姉ちゃん…!!」
「…」
ごめん、美那ちゃん。
ごめん…李那…
思い詰めていたのなら…気づくべきだった…
「ぅぅぅぅ…」
グズっと鼻を啜る美那ちゃん。
「寂しいし、お母さん裕くんのお家いるんでしょ?」
「そうだよ?」
「行く。」
「うん。おいで。」
美那ちゃんは俺の手を握って目を擦る。
「目、擦ったら赤くなるよ。」
「これで寝てたって誤魔化せない??」
「…無茶があるけどできないことも無い…」
美那ちゃんは真っ赤な目をしてにこりと笑う。
やっぱりここの姉妹は笑顔が似合う。
昔の李那を思い出してしまう。
「ただいま。」
直ぐについてしまう。
「おかえり。いらっしゃい美那ちゃん。」
母さんが明るく迎えてくれる。
「おばさん、お姉ちゃんのこと聞いたよ。
お母さんもいるんでしょ?」
とてとてと先に歩いていってしまった美那ちゃん。
リビングの扉を開けて先に入っていってしまった。
「裕…」
「うん。泣いてた。」
大好きなお姉ちゃんが自殺しようとしたんだ。
泣いて当然だ。
「だけど、あんなに明るい。
あの子の明るさが今は感謝だ。」
今の李那のお母さんには美那ちゃんのあの明るさが必要だ。
美那ちゃんだって悲しくないわけがない。
「おばさん!裕くん!
風雅って上にいる?」
「うん、いるよ。多分宿題してる。」
「教えてあげよっと!風雅〜?」
確かにこの状態で説明させたら壊れてしまう。
「だったら俺から説明します。」
「裕くん…」
「俺だったらまだ現実受け止められていなくて、冷静ですから…」
苦し紛れの言い訳。
仕方ない。
実際、頭が冷静だから。
まだ受け止めきれていない状態なら、説明くらい、できる。
李那のお母さんは俺を見て泣いている。
「…美那は今…部屋にいるわ…」
…宿題でもしてるのかな。
だったらいいけど。
「行ってきます。」
「裕、無茶しないでね。」
…俺は自分の家を出て隣の如月家に向かった。
普通に鍵が開いていたため、そのまま美那ちゃんの部屋へ。
ーコンコン…
「はあい?」
「美那ちゃん、俺だけど。入ってもいい?」
「裕くん?いいよ!」
扉を開けて入るとやっぱり美那ちゃんは宿題をしていた。
「へえ、今ここやってるのか。」
「そう!なかなか難しいんだよねえ〜…」
「それはこの公式使うと出来るよ。」
「ほんとだ!」
算数の宿題をいそいそとやっている美那ちゃん。
「どこか行くの?」
「え?」
「なんか急いでいるから。」
じっと俺をみる美那ちゃんは奈那さんや李那に似ていて。
やっぱり姉妹なんだなと改めて思った。
「うん。お姉ちゃんの所。」
「李那?」
「そう。」
李那のこと大好きだもんな。美那ちゃん。
「あ、宿題終わった?」
「うん!裕くんのおかげで早く終わった!お姉ちゃんの所早く行きたいなあ〜…」
満面の笑みを浮かべる美那ちゃん。
…仕方ない。
「あのね、美那ちゃん。落ち着いて聞いて。」
「何?勿体ぶって。」
俺は李那のお母さんから聞いた全てを美那ちゃんに話した。
泣きそうな顔で俺をみる美那ちゃん。
混乱しているのか。
頭を抱えている。
「…え、つまりは…お姉ちゃん…自殺しようとしたってこと?」
「…そういうこと。」
「…今は?」
「治療中」
美那ちゃんは遂に泣き出してしまった。
「…やだっ…やだあああ!!
お姉ちゃん…!!」
「…」
ごめん、美那ちゃん。
ごめん…李那…
思い詰めていたのなら…気づくべきだった…
「ぅぅぅぅ…」
グズっと鼻を啜る美那ちゃん。
「寂しいし、お母さん裕くんのお家いるんでしょ?」
「そうだよ?」
「行く。」
「うん。おいで。」
美那ちゃんは俺の手を握って目を擦る。
「目、擦ったら赤くなるよ。」
「これで寝てたって誤魔化せない??」
「…無茶があるけどできないことも無い…」
美那ちゃんは真っ赤な目をしてにこりと笑う。
やっぱりここの姉妹は笑顔が似合う。
昔の李那を思い出してしまう。
「ただいま。」
直ぐについてしまう。
「おかえり。いらっしゃい美那ちゃん。」
母さんが明るく迎えてくれる。
「おばさん、お姉ちゃんのこと聞いたよ。
お母さんもいるんでしょ?」
とてとてと先に歩いていってしまった美那ちゃん。
リビングの扉を開けて先に入っていってしまった。
「裕…」
「うん。泣いてた。」
大好きなお姉ちゃんが自殺しようとしたんだ。
泣いて当然だ。
「だけど、あんなに明るい。
あの子の明るさが今は感謝だ。」
今の李那のお母さんには美那ちゃんのあの明るさが必要だ。
美那ちゃんだって悲しくないわけがない。
「おばさん!裕くん!
風雅って上にいる?」
「うん、いるよ。多分宿題してる。」
「教えてあげよっと!風雅〜?」