難病が教えてくれたこと
「おい、李那、大丈夫か?」
「おお、蒼空、おはよう。」
「あー、おはよう…じゃなくて李那大丈夫か?」
「大丈夫!“コケた”だけだから!」
私は蒼空に満面の笑みを見せる。
…やばい、どうしよう、立てない…
「おい海澪、俺の荷物持ってくれ。」
「はいよ。」
「李那失礼」
「うわ!」
蒼空が私の腕を掴んで肩を貸してくれた。
蒼空ってめちゃくちゃ細くて、折れちゃいそうな体してるけど結構頼りがいあるんだよねー…
身長男にしては低くて、顔も可愛いんだ。
何しろ入学したての頃はほんとに女の子だと思ってたから私。
「蒼空ってほんとに細いよな…」
「うっせ。」
「その癖口だけは達者で…」
「黙らっしゃい。」
「それで身長高かったらモテるのになあ」
「うるせーよ」
ほんとにこいつ、もうちょい身長高くてマスク外したら普通にかっこいいのに。
まあ、マスクはしょうがないか。
ハウスダストに弱いやつだからな。
もったいない性格と体質してやがる。
「ほい、ついた。」
私の席まで蒼空が連れてってくれて下ろしてくれた。
「ありがとう蒼空。」
「はいカバン。」
「「ありがとう海澪」」
私の分もカバン持っててくれたもんね。
私達3人は仲がいい。
裕くんはクラスが違うから会えないけど、このふたりがいれば楽しいし不便はない。
もし倒れたりしても車椅子持ってきてくれるし、肩を貸してくれる。主に蒼空が。
こういう関係ってなんかいいよね。
カレカノでもないけど、名前呼びできる男女って。
「李那、裕さんに言っとけよ、動かんくなったって。」
「なんで蒼空って裕くんにだけさん付してるの?」
「俺に聞くな、俺にもわかんない。
ただ、あの人の前だとどうしても敬語になる。癖なのか、俺の。」
「知らんわ。」
ブツブツ私に言われても困る。
本人で分からんことが私で分かるわけないだろこの野郎。
「でも李那、伝えといた方がいいんじゃない?」
「余計な心配はかけたくない…
ただでさえ大会近くで集中してるのに邪魔したくないもん。」
今の季節は丁度1年前、私が動けなくなった大会のある時期だ。
「おお、蒼空、おはよう。」
「あー、おはよう…じゃなくて李那大丈夫か?」
「大丈夫!“コケた”だけだから!」
私は蒼空に満面の笑みを見せる。
…やばい、どうしよう、立てない…
「おい海澪、俺の荷物持ってくれ。」
「はいよ。」
「李那失礼」
「うわ!」
蒼空が私の腕を掴んで肩を貸してくれた。
蒼空ってめちゃくちゃ細くて、折れちゃいそうな体してるけど結構頼りがいあるんだよねー…
身長男にしては低くて、顔も可愛いんだ。
何しろ入学したての頃はほんとに女の子だと思ってたから私。
「蒼空ってほんとに細いよな…」
「うっせ。」
「その癖口だけは達者で…」
「黙らっしゃい。」
「それで身長高かったらモテるのになあ」
「うるせーよ」
ほんとにこいつ、もうちょい身長高くてマスク外したら普通にかっこいいのに。
まあ、マスクはしょうがないか。
ハウスダストに弱いやつだからな。
もったいない性格と体質してやがる。
「ほい、ついた。」
私の席まで蒼空が連れてってくれて下ろしてくれた。
「ありがとう蒼空。」
「はいカバン。」
「「ありがとう海澪」」
私の分もカバン持っててくれたもんね。
私達3人は仲がいい。
裕くんはクラスが違うから会えないけど、このふたりがいれば楽しいし不便はない。
もし倒れたりしても車椅子持ってきてくれるし、肩を貸してくれる。主に蒼空が。
こういう関係ってなんかいいよね。
カレカノでもないけど、名前呼びできる男女って。
「李那、裕さんに言っとけよ、動かんくなったって。」
「なんで蒼空って裕くんにだけさん付してるの?」
「俺に聞くな、俺にもわかんない。
ただ、あの人の前だとどうしても敬語になる。癖なのか、俺の。」
「知らんわ。」
ブツブツ私に言われても困る。
本人で分からんことが私で分かるわけないだろこの野郎。
「でも李那、伝えといた方がいいんじゃない?」
「余計な心配はかけたくない…
ただでさえ大会近くで集中してるのに邪魔したくないもん。」
今の季節は丁度1年前、私が動けなくなった大会のある時期だ。