Estoi enamorado de ti ~あなたに恋をしています~
「佳栄さんや…。私には笑顔で挨拶するくらいが限界なんだが…」
そう、挨拶をすることを想像してそれだけで胸がキューッと締められるのだ。
私の頬はうっすら赤くなる。
「あぁ、何このピュア生物!!うん、希美ならその表情だけで男はイチコロだ!!」
ウィンクしうつつ、グッジョブと親指立ててる佳栄。
姉御よ、それは過大評価だ…。
「とりあえず、思い立ったが吉日でしょ!ランチタイム突入したので私は二階に行ってきます!」
見つめる片想い二年目…。
長いこと見てたので、先生の出没スポット等は既に把握済み。
私は先生がランチによく使う、文化体験出来る各国の街並みが再現されたスペースへ向かう。
今日はさりげなく挨拶するんだ!
頑張れ!私!
己を奮い立たせて、私はスペインの街並みの方へ足を向けた。
すると、予想通りアーロン先生は既に女子学生に囲まれている。
とにかく、一声だけでも挨拶を!と意気込み私は笑みを浮かべつつすれ違いざま声をかけた。
「アーロン先生、みなさんこんにちは」
出来る限りの笑顔を浮かべて声をかけた。
すると、周りの女子学生はえぇ?!って顔をした。